HOME   >  病気と健康のお話①   >  体がこわくて・こわくて・・疲れやすい・だるい

体がこわくて・こわくて・・疲れやすい・だるい

体がこわくて・こわくて・・・疲れやすい・だるいんですが

この訴えはとても多いです。疲れやすい・疲れがとれない・だるい・コワイ(北海道弁ですね)の原因は、非常に多いです。この症状はあらゆる原因があり、なかなか1つに絞れないことが多いのです。

 最も普通の理由は、老化による筋力や心肺機能の低下が原因です。普段走らない人が走ると疲れやすいですね。普段歩かずじっとしている人が歩くと疲れやすいです。つまり、この理由で疲れる人は、ふだんから少し疲れることをやり続けてそれ以上の低下を防ぐ必要があります。(これを廃用防止というのですが、リハビリの重要な柱の1つです。この疲れやすさは、安静がむしろまずいのですが、以下に書く、それ以外の疲れやすさには、安静が必要なので注意が必要です。)

 次に多い原因は発熱ですね。熱の出はじめに疲れやすいさを感じることが多いのです。急に疲れたら、熱が出ないか気をつける必要があります。熱の原因は、医者に調べてもらう必要があります。水分摂取が不足で脱水になっても熱が出やすくなり、疲れやすくなります。この場合のだるさは、点滴で改善します。点滴はたしかに有効ですが、口から水分を摂取したほうが生理的で好ましいのはいうまでもありません。

 長い間食事がとれていない場合も、エネルギーがないのですから当然疲れます。逆に、食べ過ぎて肥満し、糖尿病になってしまった場合もエネルギーの有効利用ができなくなって疲れやすくなります。

 以上のような一般的な原因の他に、貧血・心臓機能異常・呼吸機能異常・腎機能障害・肝機能障害・先程出た糖尿病・甲状腺機能異常・悪性腫瘍(ガン)の進行期・慢性の炎症などでも疲れやすさを感じます。診察を充分に行い、血液・尿検査や胸部レントゲンを確認して診断・治療します。

 これでも分からないものは、うつ病が潜んでいることがあります。うつ病は、精神科受診が好ましいのですが、最近は内科医師でも処方しやすい抗うつ剤があります。最近では、慢性疲労症候群なる病態も提唱されています。原因不明で、特別の治療法はなく、補中益気湯などの漢方薬を処方します。