糖尿病や高脂血症など、生活習慣病の患者さんには、運動療法が
とても大切なのですが、膝が痛くて歩けない、とおっしゃる方が多
いですね。ちょうど膝を痛める年齢層にさしかかっていることも要
因だと思います。運動療法は、ちょっと早足に歩いていただくのが
1番いいのですが、膝が痛いのではそうもいきませんね。
膝の負担を減らすという点では、ジムに通って、プール内で歩く、
という手もあります。しかし、お金もかかりますし、ジムに通う時
間がもったいないですし、着替えもめんどうで長続きする人はほと
んど見たことがありません。自転車こぎも膝の負担が少ないのです
が、膝に負担かかる位にこがないと、充分な運動にならないのです。
では、運動療法は諦めないといけないのか?いえいえ、そんなこ
とはありません。例えば、座って行う窓や床拭きなどはどうでしょ
う。かなりエネルギーを付けますし、家がピカピカになります。仰向け
で脚をバタバタする運動(空中自転車こぎ)などはどうでしょうか。体重
かかりませんから膝が痛くても出来るはずです。腸腰筋という大切な
筋肉の運動になります。この筋肉がしっかりしていると、腰痛も起こり
にくくなりますし、日常の動作が軽くなります。空中自転車こぎのやり方
は、外来の診察ベッドで毎日実演して説明しています(笑)。
全身のストレッチ運動などもお薦めですね。座った状態で出来る
ストレッチもたくさんあります。来院なさった時に紹介しますよ。
私は別に膝いたくないのですが、私も正直体重オーバーですので、
アスリートの患者さんに、もっと歩いたほうがいいですよ、と指導される
こともあります。ありがたいことです。